ロコモティブシンドロームについて、運動器の障害について考えてみる
ロコモティブシンドローム(以下ロコモ)とは日本整形外科学会によると
運動器の障害によって移動機能の低下した状態
要介護状態となるリスクが高い疾患概念。
立つ、歩く、作業するなどが困難になりつつあるということです
目次
1, 平均寿命と健康寿命
令和元年国民生活基礎調査のデータによると
京都府の平均寿命(2020年) 男性82.24歳 女性88.25歳
京都府の健康寿命(2019年) 男性72.71歳 女性73.68歳
だそうです。
この健康寿命に関係するのがロコモティブシンドローム(ロコモ)という話です。
もちろん関係するのはロコモだけではありませんが
本日はロコモに着目しています。
健康寿命は介護サービス等を必要とせずに暮らしておられるかだと思うのですが
介護が必要となる原因の24%は運動器に関連しているというデータが
2019年国民生活基礎調査で出ているようです。
2、ロコモティブシンドロームとそのチェック方法
ロコモのいう運動器の障害とは
骨や関節、筋肉や脊髄、神経など体を支えたり、動かしたりする部位の機能が
低下しているということです。
日常生活でチェックする方法と、ロコモテストという方法で確認することができます。
日常生活でチェック
●片足立ちで靴下が履けない
●家の中でつまずいたり、すべったりする
●階段をあがるのに手すりが必要
●掃除機など家のやや重い仕事が困難
●2㎏程度の買い物をして持ち帰るのが困難
●15分くらい続けて歩くことが出来ない
●横断歩道を青信号で渡り切れない(秒速1m以下)
ロコモテスト
●立ち上がりテスト
(40㎝、30㎝、20㎝、10㎝の4段階の台を使って行います)
40㎝の台から片足で立ち上がり3秒キープ(左右とも)できれば〇
●2ステップテスト
(最大限の2歩幅を身長で割り算します)
●ロコモ25
(25個の質問に答えます)
機会がございましたらチェックしてみると自分の状態がわかると思います。
3、ロコモを進行させない取り組み
病気のせいで機能が低下しているのか、単純に運動能力が衰えているのか
痛みがあることでできないのか、原因は人それぞれだと思いますが
いずれにしても自身の運動器の衰えを日々の中で身をもって感じる方も
多いのではないでしょうか。
原因が分かれば対処方法も見つかります。
病気であればまずはその治療
ただ衰えているのであれば運動、栄養、休養のバランスがくずれているのかも!?
痛みがあるのであれば疾患なのか、姿勢や体の使い方の問題かもしれません
ロコモと重複又は進行した状態としてフレイルと言われるものもございます。
フレイルに関しては過去に記事を書いています。
進行させないためにはやはり運動が必要だと考えます。
普段の生活で身体を動かして負荷をかけることで運動器の機能は維持されます。
適度な運動を習慣にするということが予防につながります。
フレイル、サルコペニアとは、筋力低下や筋量低下のリスクや予防について | ktm private fitness (kpf-shuttyou.com)
4.まとめ
平均寿命と健康寿命の差については様々なところで話題になります。
その差が約10年というのは長いと感じます。
この先歳を重ねていくときに自分に何が起こってもおかしくはありません。
私も今は有難いことに健康ですが、この先更年期を迎えるとおそらく体は
なにかしらの変化を起こすでしょう。
もしも病気や骨折をしたら入院中にぐっと運動器が衰えるかもしれません
気にしすぎて心配する必要はないと思いますが、
未来に備えて運動習慣を身に着けることは大切に違いない。
筋肉や骨はある程度は強い方が便利なことが多い。
急にエンジン全開の必要は無いと私は思いますが、長く動き続けるためには
ガソリンとなる栄養をしっかり摂って、
燃費を上げるにはほどほどに動き続けることをお勧めいたします。